ネット事情

中国のインターネットユーザーの利用者はどのくらいいると思いますか? 実は1億人近くもいるんですよ。これは、アメリカに次いで世界で2番目に多い利用者です。  
中国ネットワークインフォメーションセンター(CNNIC)によると、端末数は3630万台。利用者の82%の利用者が常時メールを利用し62パーセントがいつもインターネット上でニュースを閲覧していると伝えています。  
インターネットの入り口にあたるポータルサイトの3大人気は、「新浪網(SINA)」「網易(NETEASE)」、「捜狐(SOHU)」。 
 
「網易」の創設者の丁磊氏は、米国の経済誌『フォーブス』が発表した「2003年中国大陸富豪ランキングトップ100」で第1位になりました。推定資産は75億元だそうです。

そんなことから学生たちの間では、「ITエンジニアになりたい人」、「インターネット関連の仕事につきたい」などネットビジネスに憧れる人が増えています。

しかし自宅にパソコンを持っている人はその約3分の1。北京空港でも証券会社でもまだ古くて大きいパソコンばかりが並んでいました。たいていは会社のパソコンで私用のメールを楽しんでいるようです。  
私は北京空港や証券会社で、私用しているパソコンを見聞しましたが、たいていは古くて形の大きい昔のものばかりでした。 

インターネットというと、簡単に検索エンジンを通して世界の情報を読み取ることができる便利なものという観念がありますが、共産主義を標ぼうする中国では、誰でも自由に世界の情報に接続はできません。

米国の研究機関が中国政府のインターネット統制について調べたところ、中国政府の検閲は政府府機関、公務員や民間企業の従業員が数千人も関わっており、長距離にわたってデータを運ぶ基幹ネットワークからネットカフェまで「フィルタリング」ツールによってウェブ日記やブログまで詳細にチェックできるそうです。 

特にポルノや宗教的なもののほか、政府にとって不都合な情報を制限しているのですが、これに対して中国ネットサーファーや海外の反政府組織は、禁止サイトへの著名アクセスを可能にするプロキシサイトなどを利用したり、無差別大量配信で発信者が誰か分からないスパムメールを使って対抗しているそうです。

いずれにせよ、中国のインターネット利用者は加速度的に増えており、アメリカを抜いて一位になることは時間の問題です。