金運がないと嘆く塚田さん外貨建て運用も失敗
 「バブル時代は毎月のように海外旅行に行って浪費しすぎたなあ。無駄遣いやめていれば1000万円くらい貯金できたかもなあ。今さら後悔しても金は戻ってこないしなあ。」
 外資系のパソコンメーカーI社の営業課に勤務する55歳の塚田さんは、スキーやゴルフにとトレンディ好き。
 「外資系だから年俸制で給料は比較的高いんだよ。だけど、その代わり退職金が低いんだよね。ここ数年は、特にその傾向が強いみたい。500万円しかもらえなかった人もいるんだよ」
 40代のときに周りが始めた株式投資にのっかってみたものも、900万円も損したそうだ。IT関連の銘柄に集中しすぎたと反省しているが、自分には株は向いてないとしきりに繰り返す。
 「仕方がないんだよ。毎日、夜中まで営業接待にあけくれているんだから、勉強する暇がない」。
 いつ転職するかわからなかったため、マンション購入にも興味がなく、ずっと賃貸できた。ローンはなく負担軽かったけど、もちろん、将来、売って定年後の生活費に当てることもできない。
 「あと、5年で退職だ。今からでも遅くないかな? これからでも蓄えてみようと考えているけど」
 年収1200万円の塚田さんは、家計は妻にまかせっきり。現在の貯金は約1000万円くらいだろうという。これでは定年後の生活費は不十分だ。
 アメリカへの海外出張の多い塚田さんが、唯一自分で貯金しているのがアメリカの銀行に預けた米ドル。
 しかし、その米ドルも1年前は104円だったのが今は116円になった。次に出張の多いイギリスでは、余ったカネの現地手当てのポンドをそのまま預金していたが1年前の192円が207円になった。結局外貨預金でも合計80万円ほど損したそうだ。
 確かに資産運用は向いていない。小遣いを減らして奥様に任せたほうがいいのかもしれない。
 
5万円の小遣い 
 子どもが大学に進んでから塚田さんのお小遣いは6万円に上がった。
 ところが、妻が「定年後のために貯金しておくから」と、またまた5万円に減らされた。
 「ほんの1年の間だけが6万円だったよ。やっぱり1万円の差は大きいよ」
 もっぱら節約に励む塚田さんは、交通費節約のために最寄の駅から会社に申請しているバスに乗らずに歩いて自宅に帰っている。深夜の営業中のタクシー代もごまかし、臭い酔っ払いの知らない親父と便乗し白タクで我慢しているという。
 「飲み代やゴルフ代など楽しいことを減らしたくないからね。そのためには見えないところで努力するんだ」
資産運用より節約の方が性分にあっているようだ。
塚田さんのこづかい帳

  月額 5万円
飲み代 10,000
  食事代 9,630
ゴルフ代 17,370
  ランチ代 13,000
  小計 50,000
収支   50,000