失望的な男子バスケットボール
 せっかく今年の8月19日から日本のさいたま市でFIBA男子バスケットボールの世界選手権が開かれます。
 それなのに、日本の男子は代表候補22人のうちPG田臥勇太(NBADLアルバカーキ)など9人が合宿を辞退するなど、日本選手へのファンの期待は薄れるばかりです。
 と、思ったら、中国の英雄、米プロバスケットボールのNBAの「ヒューストン・ロケッツ」チームの主力のセンターである姚明(ヨンミン)選手も辞退することになりそうです。
 4月10日ユタ州ソルトレークシティで行われたジャズ戦の第一クォーター開始からわずか4分後、相手チームのセンターのメメット・オカー選手と接触し、ポジション争いをしていました。その瞬間にオカー選手に左足を蹴られ左足の小指の痛みが止まらなくなり、そのまま我慢を続けプレーしていたものの結局3分後にやむなく退場することになりました。結局、チームは83対85で惜しくも負けてしまいました。
 姚明は、昨年末にも左足の親指の感染症による手術で21試合欠席、運悪く同じ左足を強く打ったのです。
 翌日のMRIの検査では、第5中足骨、左足の小指部分を骨折したと診断されました。
 「もう一生バスケットはできない」
 「いつ治るかわからない」
 「中国人の若者の憧れ、姚明はもう終わり」
 などとマスコミでは勝手な憶測が飛び交いました。
 ゼネラル・マネージャーのキャロル・ドーソン氏は「ヒューストンの病院で手術を受けたが、完治するまでに4ヶ月から6カ月はかかる」と話していますが、残りの4試合の出場は絶望的です。
 80年、上海生まれ、背番号11番の姚明は17歳で中国バスケットボール協会でデビューしました。そのころの中国ではバスケットボールを触ったことのある人はごくわずかです。身長2メートル20センチの姚明は、もともと両親もバスケットボールの選手だったためにそのチャンスがあったのです。
 97年から98年のゲームで10得点もとり、00年から01年は一ゲーム平均27得点をとるまでに成長し、わずか20歳でリーグのMVPとなりました。01年からはNBA移籍、マイケルジョーダンを抜いた得点王にもなりましたアテネ五輪では中国人の旗手を努めたほどです。姚明は中国だけでなくアジア全体の失望にもつながりそうです。

中国のバスケットボールメーカー