金メダルは留学した成果
私は中学・高校時代はテニス部に所属していました。すでに身長は160センチ以上あったので、ダブルスではネットから前半分を守る前衛を担当していました。
ところが、最近、注目されている中国の女子ダブルスの四川省出身のペア、23歳の鄭潔(チェン・ジィ)と24歳、晏紫(ヤン・ツィ)は、後衛のポジションとして後ろに並んでいるのです。標準スタイルと違うため戦った相手の選手を驚かせてきました。北京オリンピックでも最も期待の星として注目されています。
このペアは中国のプロテニス界で始めて全豪オープン、全仏オープン、ウィンブルドン、全米オープンの4大会を1年のうちにすべて制覇するといったグランドスラムを成し遂げ、今年の全豪オープン女子ダブルスでも初優勝を飾りました。
鄭選手は23歳、04年に行われた全仏オープンでシングルスでベスト16入りを果たしていますが、国に対しての不満をマスコミに発言するなど口の悪さで も有名です。一方の晏選手は22歳でシングルスの世界ランクは88位と若く、これからが注目されています。
中国では、最近でこそ北京の体育大学の前のスポーツ店などではテニスのラケットやボール、ユニフォームが並ぶようになりましたが、ほとんどの人がテニスをしたことがありません。
テニスの歴史が浅いため、いい指導者もいませんでした。そのためプロの選手を育てるために、政府はわざわざ国費で未来の選手たちを留学させていたのです。
アテネオリンピックで中国初の金メダルを獲得した李・孫ペアの李?(リー・ティ)(身長180センチ、体重72キロ)は、7歳からテニスを始め16歳でアメリカ留学後、女子テニス国別対抗戦のフェドカップの中国代表選手となりました。
身長175センチ、体重65キロの孫甜甜(スン・チャンチャン)25歳は8歳からテニスを始めました。右利きのバックハンド、両手打ちのストロークが得意技です。
05年の全仏オープンでは、李・孫選手のペアは8強入りを果たしています。
会場となるのは、2万人以上を収容できる大ホール、国家テニスセンターです。
2組のどちらのペアも金メダル候補です。大ホールとともに北京オリンピックで迎え入れています。

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