中国人がもっとも好きなスポーツはサッカー
 日本でもワールドカップで盛り上がりましたが、中国のサッカー人気も過熱しています。
 サッカーは中国語で足で球を蹴る意味から「足球」と書きます。
 「サッカーボールを実際に蹴ったことは一度もないけど、テレビでサッカーの試合は全部、観戦している」スポーツにまったく関心のない人でもサッカーだけは別なようです。
 中国人の45歳の華僑の知人は、胸を張っていいます。
 確かに、サッカーは中国で大人気です。
 どこの書店に出かけても、スポーツコーナーの入り口にはサッカーの雑誌が他の競技よりも目立つところにずらりと並んでいます。
 20代から30代の男性たちはいつまでも立ち読みしてその場を離れません。
 また、ダイエット本を買いにきた40代の女性が、息子に連れられてサッカーの雑誌を購入していました。
 中国では子どものプレゼンには、サッカー関連の道具が一番なのだそうです。
 日本ではあまり見かけませんが、書店の隅っこには、サッカーボールをわざわざプラステックのケースに入れてプレゼント用として販売されていました。
 直接サッカーボールを蹴り始めた子どもたちが大人になればサッカーはもっと流行するでしょう。
 テレビでサッカー中継があると1億人以上の視聴率が集まるといわれています。
 すでに人気のある中国人サッカー選手は、李鉄選手(28歳・リー・ティエ)、孫継海選手(28歳・スン・ジ・ホイ)、楊晨(32歳・ヤン・チェン)選手などです。
 国民的なヒーローたちが試合に出場すれば、テレビが高視聴率になるばかりかスポーツ雑誌の表紙にも大々的に取り上げます。
 金の卵である選手たちをメディアはどこまでも追いかけていくのです。
 すでに李鉄選手や、孫継海選手などはヨーロッパのレベルの高いチームに移籍しています。
 ところが、つい先月、MFの李鉄選手は、所属していたエバートンから放出されました。マンチェスターCに所属するDFの孫継海選手は、怪我が懸念されています。
 強かった中国のサッカーですが、日本や韓国のサッカー選手たちの活躍によって、最近の中国のサッカーはパッとしません。
 サッカーの人気とともに高まるサッカー選手への人気とは裏腹に、中国のサッカーのレベルが上がるのには時間がかかりそうです。