つい数年前まで私はデート代はもちろん、洋服やバックなど、下着以外の身につけるものは自分で買ったことがありませんでした。というか、それが当たり前と思っていたのです。
 だから「これいくらだったの?」と知人の女性に聞かれても素直に「買ってもらったから覚えていない」とまったくいやみじゃなく答えていました。それはフライトアテンダントなどで香港やシンガポールでの生活が長かったからです。そうそう、いいわけですがもともと私がそんな性格だったわけじゃないんです。
 シンガポールでビジネスのため駐在していたときのことです。日本人の駐在員のため、お土産に骨董品を買うのに、その値段の交渉を手伝いました。現地の店で、6分の1の価格に私がまけさせたのです。そうしたら非常に感心されて、その6割、つまりまけた料金分の5万円ほどを現地の貨幣でそのままくれようとするのです。「あんたがいなかったらもともと払ってたお金だからあげるよ。現地の貨幣を持って返ってもしょうがないから」といいながら渡そうとします。「仕事ですから」と受け取らずに答えると隣にいた日本人の上司や社長がよってきて「日本人の女性だけだよ~。みんなこっちの美人たちは自分に自信があるから堂々ともらうんだよ~、変に恐縮するとだめだよ。特に男性は下心がでてくるからね~」といいます。
 それからというものまあ、チップ制がある国ではこんなものかと、おかげさまでそれ以来、もらえるものはすべて無料でもらう習慣がつきました。
 ところが、帰国して間もないころ、日本は物価が高い、バブル崩壊で残業続き。なかなか時間があいません。ちょっと自分でカードで買い物してみるとすぐに100万円も出費してしまいます。
 そんな金銭感覚のないだめな私が、マンション投資を株式投資をはじめたのですから。目的を持つことは人を変える大事なことなのです。どうやったかって?それはこれからの連載を楽しみに。