ある日、クレジットカード明細書を見ると2万円近くの同じ料金が、同じ日に2度引き落とされていた。支払い先をみると北京のデパート地下のレストランでの利用となっている。確かに記憶がある。手の平サイズのカード決済用の機械にうまく接続しないからと、何度もカードを機械に通されたことがあった。結局、同じ食事料金を2回引き落とされていたのだ。
知人の場合はもっと悲惨。彼は、ガールフレンドと一緒に北京繁華街のレストランで食事。料金を払おうとすると、ずいぶん高い。それでも彼女の手前、明細をあれこれ聞くのは恥ずかしいと、そのまま3万円近くをクレジットカードで支払った。しかし、後でやはり不審に思い電話、詳細を確認すると、頼んでもいないビール代が10杯分追加されていたのだ。そういえばレジ係が顔をじ~と見ながら何か書き込んでいた。
高級ホテルの隣のビルだったが、「高級ホテル宿泊客からはチップ料金をとっただけ」と言い訳され、謝罪はなかった。 「目先の現金にこだわらなければならない中国人の資質。それは政策がコロコロと変わりすぎるから。信じられるのは自分しかない。だから現金商売が一番いい」
中国の某中華料理店の経営者の言葉である。そんな彼らからすれば、金払いのいい日本人はいいカモなのだろう。
スキミングも警戒しなければならない。一瞬目を離したすきにカードの情報を不正に引き出されてしまう。店のスタッフ全員による組織的な犯罪の場合もあるから気をつけたい。
最近はクレジットカードをスキマーに挿入しなくても読み取る方法もあるから防ぎようがない。たとえば財布からちょっとカードがはみ出しているとき、知らない間にスキマーにかざされるだけで情報を盗み出されるケースもある。
中国では明細をよくチェックする、カードは極力使わない。この2点を肝に銘じるべきだ。