第28回日本道路会議 平成21年10月29日~30日
http://www.road.or.jp/conference/index.html
主催:日本道路協会http://www.road.or.jp/profile/index.html
国土交通省道路局 http://www.mlit.go.jp/road/
10月30日 政策ディベート
http://www.road.or.jp/conference/topphoto/28conf.pdf
「これからの道路政策への提案」
○ 期間的な制度が変わったことで今後のあり方について
○我が国の社会資本の位置づけ(国際的な比較の観点などを踏まえて)
○ 社会の将来像と道路の果たすべき役割
柏木理佳 http://www.kashiwagirika.com
発表内容
1回目 海外と比較した日本の社会資本の位置づけ(現状)、諸外国と比較し日本には何がかけており、将来何が必要か?
1)シンガポール <渋滞対策の強化>
・ 供給量抑制対策:COE(自動車購入証明書制度)・・自動車を購入するにはCOEが必要で値段は300万円もする。毎月政府が発行するCOE登録数は制限されているため、所有台数がコントロールできる。週末しか利用しない自動車にはナンバープレートが赤色で区別され税金などが安く設定。
・ 利用抑制策:ERP(車両通行料自動課金システム)・・ALS(区域通行許可制度)が、75年から導入、手作業で市街中心部を中心に720ヘクタールのエリアで実施。渋滞エリア27地点のゲートを侵入する場合、課金制度導入。朝通勤ラッシュ7時30分から9時30分までの通行料1回3ドル、月60ドルを徴収。許可書をフロントガラスに添付されているかチェックされる。貼り付けられていなかった場合、後で5000円の罰金支払い命令書が自宅に郵送される。97年には三大高速道路に道路課金システム導入。→しかし、運営には取り締まり等に140人以上が必要。許可書さえあれば1日何回も規制地域に侵入できるなどのデメリット。そこで98年から現在のERPが導入(専用キャッシュカードを車に取り付けたユニットに差込み、課金ポイントを通過するたびにカードから減額される。車種⑥分類、地域・高速道路⑨分類、時間帯⑧分類で細かくわかれており、料金は1回15円から150円となっている。→ドライバーは早起き、またはERP地域外のルートで出勤する。
・ 高速道路と一般道路の差別化なくす。高速道路は現在無料だが、混雑のひどい地点、時間帯は200円ほど支払うシステム。
・ 日本のETCシステムは98年から導入。
・ タクシーによる先行実施・ERP渋滞減らし流しタクシーの台数を減らす。渋滞監視システム:ドライバーの速度が陸運庁の管理センターに提供。
・ MRT地下鉄との併用推奨:最寄り駅から自宅まで車、利用料金を減らす。
⇒日本もETC導入するだけでなくより渋滞なくなるような対策、無料化が進むことで高速道路と一般道路の併用化が進む中、場所や渋滞時間により徴収を実施するなど工夫が必要。週末だけの自動車、平日利用の自動車登録など渋滞を予測しやすくするため使い方などへの管理を充実する。電車・地下鉄と共用するなど渋滞は道路だけでなく、交通機関全体で把握することが必要。
2)中国・イギリス <株式上場・民営化>
・ 高速道路→上場、上海、広州など地域でわかれている高速道路を株式上場化。
四川高速道路(97年上場、高速道路の建設、運営管理。四川省のインフラ建設会社。四川省内の主要な有料道路・橋梁の建設、運営に参画)。
江蘇高速道路(97年上場、江蘇省の有料道路運営会社。上海と南京を結ぶ滬寧高速道路(江蘇区間)など江蘇省内の主要高速・有料道路や橋梁などを運営。道路沿いの屋外広告や、給油所、飲食店、小売店、宿泊施設など付帯事業も展開)。
深セン高速道路(深セン市の主要な有料道路を運営。梅観、機荷などの高速道路を通じた料金徴収事業が主な収入源)
セッコウ高速道路(浙江省政府が投資する高速道路の建設・管理・経営企業。滬杭甬高速道路と上三高速道路が経営の二本柱。傘下企業を通じて自動車修理、ガソリンスタンド経営、広告事業などにも従事。
安徽高速道路(中国安徽省内の有料高速道路及び一般道路の保有・経営・開発)
安定大型銘柄。
2)イギリス
・PFI(Private Finance Intiative)民間に資金を出してもらって道路や橋・空港などの社会資本を建設・運営する方式。政府が行うより費用が安く、効果的。民間が得意なことは民間にまかせる。
⇒日本の道路本当の民営化とは何か?○高速道路が無料化されたら一般道路より魅力的になる必要がある。
①サービスエリア:渋滞対策に①高速道路のサービスエリア:渋滞対策→ホテル、映画館、温泉や娯楽などのビル→民間企業資本による建設も大事。
②周辺住民が訪れやすいサービスエリアに:橋や歩道の充実→高速道路をコミュニティの一つに→ショッピングモールやスーパーなど流通業などの展開
=バス会社、旅行会社など観光業、流通業、運輸業など民間を主としたアイデアを。
3)米国 <障害者対策の充実>
・障害者車椅子用の道路が充実、車椅子の機能が充実(スピードが速い。回転も自由)、高齢者も自分で運転。補助者必要なし。サンフランシスコでは車椅子は歩道に設けられたエレベーターでホームに降りることができる。ホームと車両の段差は無く、車椅子、自転車も自由に乗り降りが可能。バスも運転手がボタン一つで車椅子でも簡単に乗り降りが出来るリフトが降ろされ、簡単に階段がフラットになり自由に乗車することができる。多くのレストランの入り口は車椅子が入れるスペースがあり、トイレも車椅子の人がそのまま入れるスペースがある。公共トイレは安全のため下から20センチほど空いているがドアの幅は車椅子が入れる大きさ。
・法律の強化により障害者用の道路が充実している。歩道が日本のように高齢者、子ども、ヒールの女性に転びやすい。斜頚斜めになったり、段差がない。ADA法法律の規制により、30数年も前から「公共的に利用される民間施設も対象に、車椅子でも利用できるように整備する義務」をカリフォルニア州などで規制されている。その内容は「差別が意図的なものであるかを問うのでなく、あらゆる組織は、障害を持つ人たちに便宜を与えるために、確固たる措置をとらなければならない」。公共サービスにおいては、障害を持つ個人がいつでも健常者と同じようにアクセスでき、利用できるように運用されなければならない。これは、建築物・道路・歩道・交通施設、レストラン、ホテル、劇場、ショッピングセンター、モール(商店街)、小売店まで、障害を持つことを理由に差別がなされてはならない。新たに建設される公共的施設や商業施設だけでなく、既存の公共的施設や商業施設の場の改造に当たっても、アクセスできるように建築しなければならない。例えば、劇場などでは、同伴者の席も隣りあわせで全体の1%以上の席を障害者用意しなければならないが、特定の一箇所に集めるのではなく、会場全体にバランスよく散在するように配置し、車いすの人の席は、前の席の人が立ち上がったときでも、ちゃんと舞台の上が見えるように「一段高い眺望」を確保するように、用意されなければならない、障害者が不便だと感じた場合は、提訴することができる。
4)パリ<自転車道路の充実>
・自転車歩道の充実、13年間で400キロメートルの自転車専用道路を整備。日本も増設し500キロメートル近くあるが、総道路延長に対する自転車専用道路の割合は0.6%で、ほとんどがレジャー用で通勤道路用として整備された例はほとんどない。ドイツの4.7%、オランダの8.6%に比べると、かなり低い。自転車置き場もスペースが不足しており、自転車遭難や事故の原因にもなっている。
・社会への影響
→渋滞対策により自動車、東京から千葉など周辺住民の利用が増加。一極集中が少し分散される。→自転車利用により二酸化炭素排出量削減できる→段差がなくなれば自転車事故が減る、高齢者に優しい。
・ソウル市は二酸化炭素削減のために自転車通勤促進、道路を1車線減らし、2012年までに207キロの自転車専用道路をつくる自転車利用活性化総合計画を発表し、20年ごろには、全国で3000キロの自転車道路を整備することを目標に掲げている。
2回目 海外への日本企業・政府の進出・貢献などの提案
○防犯対策・事故防止対策・管理システム・冷凍保存対策など流通業などとの提携
1)中国
・ 事故対策、年間死者数約10万人、世界の15%占める中国。ドライバーのマナー対策(4斜線、歩道交差点の右折、左折、車間距離など)
・ 高速道路、公害チェック監視カメラ設置(自動車排気ガス規制)
・ 一般道路が4斜線等大きく自動車が上、歩道が地下→環境問題取り組んだ道路整備
・ 中古車タクシーが日本製から韓国製が増加。環境対策
・ タクシーのクレジットカード、カーナビ利用
・ ETC,VICSなどの提供
・ セコムなどとの防犯対策。地域外からの進入車などパスポート、指紋チェックなど技術提供
・ 運送業、大衆交通などはタクシー会社だけでなく運送会社も。
2)香港
・ 事故対策
・ 狭い道路、小さい地域、道路整備対策。
3)ベトナム
・冷凍食品流通
・ 牛乳などの冷凍運搬が充実しだした。佐川急便との提携など日本の技術提供。
⇒政府:日本の応用技術をいかしたセキュリティ対策・事故防止対策・管理対策
⇒民間企業と提携⇒流通業、運輸業まで拡大
http://www.road.or.jp/conference/index.html
主催:日本道路協会http://www.road.or.jp/profile/index.html
国土交通省道路局 http://www.mlit.go.jp/road/
10月30日 政策ディベート
http://www.road.or.jp/conference/topphoto/28conf.pdf
「これからの道路政策への提案」
○ 期間的な制度が変わったことで今後のあり方について
○我が国の社会資本の位置づけ(国際的な比較の観点などを踏まえて)
○ 社会の将来像と道路の果たすべき役割
柏木理佳 http://www.kashiwagirika.com
発表内容
1回目 海外と比較した日本の社会資本の位置づけ(現状)、諸外国と比較し日本には何がかけており、将来何が必要か?
1)シンガポール <渋滞対策の強化>
・ 供給量抑制対策:COE(自動車購入証明書制度)・・自動車を購入するにはCOEが必要で値段は300万円もする。毎月政府が発行するCOE登録数は制限されているため、所有台数がコントロールできる。週末しか利用しない自動車にはナンバープレートが赤色で区別され税金などが安く設定。
・ 利用抑制策:ERP(車両通行料自動課金システム)・・ALS(区域通行許可制度)が、75年から導入、手作業で市街中心部を中心に720ヘクタールのエリアで実施。渋滞エリア27地点のゲートを侵入する場合、課金制度導入。朝通勤ラッシュ7時30分から9時30分までの通行料1回3ドル、月60ドルを徴収。許可書をフロントガラスに添付されているかチェックされる。貼り付けられていなかった場合、後で5000円の罰金支払い命令書が自宅に郵送される。97年には三大高速道路に道路課金システム導入。→しかし、運営には取り締まり等に140人以上が必要。許可書さえあれば1日何回も規制地域に侵入できるなどのデメリット。そこで98年から現在のERPが導入(専用キャッシュカードを車に取り付けたユニットに差込み、課金ポイントを通過するたびにカードから減額される。車種⑥分類、地域・高速道路⑨分類、時間帯⑧分類で細かくわかれており、料金は1回15円から150円となっている。→ドライバーは早起き、またはERP地域外のルートで出勤する。
・ 高速道路と一般道路の差別化なくす。高速道路は現在無料だが、混雑のひどい地点、時間帯は200円ほど支払うシステム。
・ 日本のETCシステムは98年から導入。
・ タクシーによる先行実施・ERP渋滞減らし流しタクシーの台数を減らす。渋滞監視システム:ドライバーの速度が陸運庁の管理センターに提供。
・ MRT地下鉄との併用推奨:最寄り駅から自宅まで車、利用料金を減らす。
⇒日本もETC導入するだけでなくより渋滞なくなるような対策、無料化が進むことで高速道路と一般道路の併用化が進む中、場所や渋滞時間により徴収を実施するなど工夫が必要。週末だけの自動車、平日利用の自動車登録など渋滞を予測しやすくするため使い方などへの管理を充実する。電車・地下鉄と共用するなど渋滞は道路だけでなく、交通機関全体で把握することが必要。
2)中国・イギリス <株式上場・民営化>
・ 高速道路→上場、上海、広州など地域でわかれている高速道路を株式上場化。
四川高速道路(97年上場、高速道路の建設、運営管理。四川省のインフラ建設会社。四川省内の主要な有料道路・橋梁の建設、運営に参画)。
江蘇高速道路(97年上場、江蘇省の有料道路運営会社。上海と南京を結ぶ滬寧高速道路(江蘇区間)など江蘇省内の主要高速・有料道路や橋梁などを運営。道路沿いの屋外広告や、給油所、飲食店、小売店、宿泊施設など付帯事業も展開)。
深セン高速道路(深セン市の主要な有料道路を運営。梅観、機荷などの高速道路を通じた料金徴収事業が主な収入源)
セッコウ高速道路(浙江省政府が投資する高速道路の建設・管理・経営企業。滬杭甬高速道路と上三高速道路が経営の二本柱。傘下企業を通じて自動車修理、ガソリンスタンド経営、広告事業などにも従事。
安徽高速道路(中国安徽省内の有料高速道路及び一般道路の保有・経営・開発)
安定大型銘柄。
2)イギリス
・PFI(Private Finance Intiative)民間に資金を出してもらって道路や橋・空港などの社会資本を建設・運営する方式。政府が行うより費用が安く、効果的。民間が得意なことは民間にまかせる。
⇒日本の道路本当の民営化とは何か?○高速道路が無料化されたら一般道路より魅力的になる必要がある。
①サービスエリア:渋滞対策に①高速道路のサービスエリア:渋滞対策→ホテル、映画館、温泉や娯楽などのビル→民間企業資本による建設も大事。
②周辺住民が訪れやすいサービスエリアに:橋や歩道の充実→高速道路をコミュニティの一つに→ショッピングモールやスーパーなど流通業などの展開
=バス会社、旅行会社など観光業、流通業、運輸業など民間を主としたアイデアを。
3)米国 <障害者対策の充実>
・障害者車椅子用の道路が充実、車椅子の機能が充実(スピードが速い。回転も自由)、高齢者も自分で運転。補助者必要なし。サンフランシスコでは車椅子は歩道に設けられたエレベーターでホームに降りることができる。ホームと車両の段差は無く、車椅子、自転車も自由に乗り降りが可能。バスも運転手がボタン一つで車椅子でも簡単に乗り降りが出来るリフトが降ろされ、簡単に階段がフラットになり自由に乗車することができる。多くのレストランの入り口は車椅子が入れるスペースがあり、トイレも車椅子の人がそのまま入れるスペースがある。公共トイレは安全のため下から20センチほど空いているがドアの幅は車椅子が入れる大きさ。
・法律の強化により障害者用の道路が充実している。歩道が日本のように高齢者、子ども、ヒールの女性に転びやすい。斜頚斜めになったり、段差がない。ADA法法律の規制により、30数年も前から「公共的に利用される民間施設も対象に、車椅子でも利用できるように整備する義務」をカリフォルニア州などで規制されている。その内容は「差別が意図的なものであるかを問うのでなく、あらゆる組織は、障害を持つ人たちに便宜を与えるために、確固たる措置をとらなければならない」。公共サービスにおいては、障害を持つ個人がいつでも健常者と同じようにアクセスでき、利用できるように運用されなければならない。これは、建築物・道路・歩道・交通施設、レストラン、ホテル、劇場、ショッピングセンター、モール(商店街)、小売店まで、障害を持つことを理由に差別がなされてはならない。新たに建設される公共的施設や商業施設だけでなく、既存の公共的施設や商業施設の場の改造に当たっても、アクセスできるように建築しなければならない。例えば、劇場などでは、同伴者の席も隣りあわせで全体の1%以上の席を障害者用意しなければならないが、特定の一箇所に集めるのではなく、会場全体にバランスよく散在するように配置し、車いすの人の席は、前の席の人が立ち上がったときでも、ちゃんと舞台の上が見えるように「一段高い眺望」を確保するように、用意されなければならない、障害者が不便だと感じた場合は、提訴することができる。
4)パリ<自転車道路の充実>
・自転車歩道の充実、13年間で400キロメートルの自転車専用道路を整備。日本も増設し500キロメートル近くあるが、総道路延長に対する自転車専用道路の割合は0.6%で、ほとんどがレジャー用で通勤道路用として整備された例はほとんどない。ドイツの4.7%、オランダの8.6%に比べると、かなり低い。自転車置き場もスペースが不足しており、自転車遭難や事故の原因にもなっている。
・社会への影響
→渋滞対策により自動車、東京から千葉など周辺住民の利用が増加。一極集中が少し分散される。→自転車利用により二酸化炭素排出量削減できる→段差がなくなれば自転車事故が減る、高齢者に優しい。
・ソウル市は二酸化炭素削減のために自転車通勤促進、道路を1車線減らし、2012年までに207キロの自転車専用道路をつくる自転車利用活性化総合計画を発表し、20年ごろには、全国で3000キロの自転車道路を整備することを目標に掲げている。
2回目 海外への日本企業・政府の進出・貢献などの提案
○防犯対策・事故防止対策・管理システム・冷凍保存対策など流通業などとの提携
1)中国
・ 事故対策、年間死者数約10万人、世界の15%占める中国。ドライバーのマナー対策(4斜線、歩道交差点の右折、左折、車間距離など)
・ 高速道路、公害チェック監視カメラ設置(自動車排気ガス規制)
・ 一般道路が4斜線等大きく自動車が上、歩道が地下→環境問題取り組んだ道路整備
・ 中古車タクシーが日本製から韓国製が増加。環境対策
・ タクシーのクレジットカード、カーナビ利用
・ ETC,VICSなどの提供
・ セコムなどとの防犯対策。地域外からの進入車などパスポート、指紋チェックなど技術提供
・ 運送業、大衆交通などはタクシー会社だけでなく運送会社も。
2)香港
・ 事故対策
・ 狭い道路、小さい地域、道路整備対策。
3)ベトナム
・冷凍食品流通
・ 牛乳などの冷凍運搬が充実しだした。佐川急便との提携など日本の技術提供。
⇒政府:日本の応用技術をいかしたセキュリティ対策・事故防止対策・管理対策
⇒民間企業と提携⇒流通業、運輸業まで拡大