SPA 2014年12月30日 2015年1月6日合併号
世代別貧困に陥らないための処方箋
収入の2割を貯金に。
ローン破綻は絶対回避
一方、家計面ではどうか。
]20代はまだ挽回できるが、
切羽詰まった30〜40代は貧困に陥らないよう、
自らセーフティネットを敷いておくことが重要だ。
生活経済ジャーナリストの柏木理佳氏は「
30~40代は収入の2割は貯金に回すべきです」と説く。
また、住宅ローンも年収400万円以下の人は、2000万円以上のローンを組むべきではない。
「ローンのボーナス時払いも絶対やめたほうがいい。基本は毎月払いで、
ボーナスに余裕のあるときだけ繰り上げ返済で払う。
2000万円のローンの利息は年40万円程度なのでこれが繰り上げ返済額の上限の目安です。
でも、そもそも埼玉や千葉なら3LDKで1000万円を切る中古物件が多く、
高額な住宅ローンを組まなくても家が持てます。満員電車で1時間以上かけての通勤は大変ですが、
その時間を勉強にあてるなど有効活用すればいいんです」
さらに40代既婚子持ちの大きな負担となる教育費も節約できる。
「インターネットのフリー教材を利用すれば塾代の節約になる。
あとは学童保育を活用して、母親がパートではなくフルタイムで働く。
これなら世帯収入が大幅に上がり、貧困格差を埋められます」
手遅れになる前に、やれることから始めよう!
柏木理佳 生活経済ジャーナリスト
家計から資産運用、中国事情など幅広い分野に精通。
キャリアコンサルタントとしても活躍。
「NISAのゼロからわかる本」(ぱる出版)など著書多数。