女性自身 2017年8月8日号(7月25日発行)
社会保険料、値上げ対策講座
8月介護保険、9月厚生年金、来年は国民年金も
<介護保険料の総報酬割制度>
8月から、収入に応じて介護保険料の負担が変わる「総報酬割」制度が始まる。
この制度が2020年度に全面導入されると、40歳から60歳では、公務員が加入する共済組合の保険料負担は、一人あたり平均1972円増加し7097円に。大企業社員などが加入する健保組合は、平均727円増加し5852円。中小企業などの協会けんぽは減額に。平均241円減って4043円になる。
<高度療養費制度の変更>
8月からは高度療養費制度も変更される。患者が支払う医療費には負担が重くなりすぎないように限度額がある。
外来の場合、年収156万円から370万円の70歳以上の人の限度額は1万2000円、しかし、8月から1万4000円に引き上げられる。年収が370万円以上なら4万4400円から5万7600円に限度額が引き上げに。医療費がかさんでいる人には金銭的にも精神的にも負担になりそうだ。
<厚生年金の保険料率の引き上げ>
9月から厚生年金の保険料率が引き上げられる。月収30万円の場合、354円支払額が増加。
<年金受取期間が25年から10年に短縮>
8月からは、10年間しか納付してなくても年金を受給できるようになり、不足期間はさかのぼって納めることも可能に。
<対策>
ー個人型確定拠出年金イデコ(IDECO)も、今年1月から主婦や公務員などこれまで加入できなかった人も加入できるようになった。
手数料2000円かかるが、所得控除の対象になり、元本保証型を選べば年金代わりにできる。
ー2018年4月から国民年金の保険料値上げ懸念もあるが、国民年金は1年前払いで平均で3510円節約できる。
ーリタイヤ間近なら、公的年金の受給を65歳から遅らせると受給額が0.7%増額に。