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2017年1月26日 フォーカス「春節戦線 異常あり! 変化する中国人のお金の落とし方」
★今年は過去最高の人数が海外を訪れるとの予想ですが、その背景とは?
―春節は実家でギョーザを100個ぐらい食べながら家族と過ごすのが習慣
―出稼ぎ労働者などによる移動も延べ30億人近く。空港、駅などの渋滞がひどく、海外に逃げたいという人が多い。
―海外旅行のブームに乗り遅れたくないと富裕層だけでなく中間層も出かけるようになった。
★渡航先は1位がタイなのは?
―北京の冬はマイナス10度、東北地方マイナス20度⇒プーケットなど暖かいリゾート地で過ごしたい。華僑が多く中華料理の店も多いし、旧正月、国慶節としてのイベントもあり、文化、習慣としてもなじみやすい)
2位が日本。
―中国政府は、2016年1月からぎんれいカード海外での引き出し総額が1年間10万元(160万円までに規制)、2016年4月から関税(高級時計30%から60%、酒、化粧品50%から60%へ引き上げ)
★昨年は韓国が人気だったはずですが、今年は韓国、外交関係から大ダメージを受けているようですね。
―昨年7月の米軍による高高度防衛ミサイルTHAADの韓国配備決定の発表後、中国政府が報復として韓国旅行を制限しているとされる。3割減少させろ!とパッケージ旅行の商品が減少。
―韓国へ訪問する外国人観光客の半数が中国人が占めていたので、免税店もかなり売り上げ減少。
★逆に、東南アジアへと人気が移っている背景とは?
―韓国や日本で化粧品やブランドの買い物⇒体験型へ
―ドゥテルテ大統領との関係が強化されてこともありフィリピンのセブ島なども人気。
★人気2位の日本。明日からまた中国人がどっと訪れると考えられますが、一方で中国人の爆買いも落ち着いて、体験型へとお金の落とし方がシフトしてきていると耳にします。実際のところ、いかがでしょうか?
―春節は海外で1兆6000億円、日本で1千200億円余り、一人当たり24万円が見込まれている。この買い物への消費をどこまで体験型に移行させ、消費させることができるか。
―北京、上海など都市部からは、スキー、スケートをするために北海道にいったり、暖かい鹿児島で温泉に出かける人が増えている。
―ですが、そもそも日本人は欧米に比べると体験型レジャーを楽しむのが苦手。キャンプや乗馬、ビーチボール、海水浴など、もっとユニークな体験型レギャーを考えてPRしないといけない。
★日本を含め各国が中国人へのビザ発給要件の緩和などを打ち出していますが、 今後、この春節をめぐる動きは更にどうなっていくと考えられますか?
ー中国政府は、世界が中国人観光客を欲しがっている状況を十分に把握している。中国政府との関係が悪化したら、行かせないように圧力をかけ、仲良くしたらその国へ行きやすいように関税をかけたり、持ち出し金額を減少したり、コントロールできる。外交カードに使える状況になっている。