「マネー感覚が身につけばビジネスもうまくいく!」
 「おカネの本ばかり出版して、もう人間は信じられないって思っているのでしょ?」とよく聞かれます。「こんなマネーの仕事にばかり関わっていると男がひくよ!」とアドバイスされました。
 「え?24時間おカネのことばかり考えているわけじゃない。最低限のことしか考えてないよ」と答えたものの、事実、よく考えてみるとこういった類の本を出すとあっという間に私の周りの男性たちは消えてしました。
 日本社会ではおカネの話をすると、カネの亡者のように思われる傾向があるのか、特に男性からはものすごく懸念されるようです。
 海外ではもっとオープンに話をしているのが常識なのに、日本では違うようです。
 18歳でオーストラリアの大学に留学してから、私は海外に8年ほど住んでいました。その間には勉強したりビジネスを経験することもありました。
 その中でもっとも大きなショックを受けたことは金銭感覚の違いです。
 24時間おカネの話をしている香港人や中国人、老後の資金のことを毎日話し合っているホームステイ先のオーストラリア人の夫婦の姿などは、おカネの話はタブーとされてきた日本人とはまったく違っていました。
 観光客として買い物をすればすぐにだまされて他の国の人の3倍以上の値段で買わされても平気、値段の交渉さえできない、日本人の女性はすぐに外国人の男性にみつぐなどと、残念ながら日本人は世界中のカモと思われています。
 そして、その違いは個人のレベルだけではなく今や国際舞台のビジネスとしてまで大きな差がでるまでになったのです。
 中国など海外に投資しても、すぐに失敗して損害を出して撤退しているのも契約の前に資金の回収についてきちんと話しができない、責任の箇所について追及できないなどという金銭感覚の違いからきていることも事実です。
 国際舞台で戦えない日本人の根底には小さい頃からのおカネに対する意識の問題があるのではないでしょうか。
 日本人の個人のマネーの感覚が結局はビジネスにも大きな影響を与えているのです。逆にいえば、子どもの頃からのマネーの知識を身につけることで将来は海外での日本人のビジネスが成功例が高くなるかもしれません。
 今からでも遅くありません。海外に早く追いつくためにも、これからは子どもに教えながら自分自身も金銭感覚を磨いてみてはどうでしょう。
 かくして私はこのような仕事に携わることになったのですが、このコラムでは、私の海外での失敗例から不思議に思ったことなど様々な体験談をお伝えしながら皆様のお役に立てる情報を伝えていきたいと思います。