軌道修正した中国男子バレーに注目
 バレーボールといえば、女子バレーばかりに注目が集まっているようですが、男子バレー、植田辰哉監督も頑張っています。05年から新生植田ジャパンは「北京オリンピック出場」を目標に、若手選手の育成に力を入れています。
 今回の世界大会の注目選手は、弾丸ベイビーと呼ばれるサイドアタッカーの越川優(サントリー)、身長197センチ、体重100キロ、日本人離れしたサイドセンターの石島雄介(堺ブレイザーズ)の両アタッカーです。石島は、16カ国の全選手の中で、スパイク決定率では第六位タイ、得点部門では第10位、スパイク決定率は、日本人トップ、56%です。日ごろはブラジルでプレーしている石島の姿をひとめ見たくて応援にくるファンも多いでしょう。
 現在、国際バレーボール連盟世界ランキングでは日本男子は10位、中国男子は14位です。
 そんなに強くなかった中国ですが、コーチ軍を再編するなど、中国男子ナショナルチームも08年北京オリンピックに向けて軌道修正しています。
 中国ではコーチ陣の力がどれくらい強いのかによって選手たちの力の見せ所が変わってくるほどとても大事なのです。
 監督には、90年代に中国チームのキャプテンだった周建安(ジュウ・ケンアン)がかってでました。トレーニングに重点をおきながら、管理コンセプトも取り入れるなどして、具体的に選手の技術のレベルアップを図るにはどうしたらいいか効率のよい方法を模索しています。また、コーチには謝国臣(シェ・グゥアンジン)がなりました。そしてトレーナーには張●(ジュアン・ロウ)が就任しました。
 ワールドチャンピオンシップでは、98年15位、02年13位、ワールドカップでは、99年に11位、03年は10位という決していいとはいえない成績でしたが、このコーチ陣で中国は本格的に挽回を図ります。
 北京オリンピックに向けての戦力として、世界大会で若手のポープが三人起用されました。最年少の19歳、身長2メートル以上の、周鴻(ジュ・ホン)と張●(ジュアン・チェン)、さらに崔暁軍(サイ・ギョウグン)です。
03年ワールドカップで、サイドから大砲を打ち込むように高いところからアタックし続けた胡松(フ・ション)は、体重75キロ、身長198センチの23歳です。また、みごとなブロックで活躍している崔暁棟(ツァイ・シィアオトン)は、26歳になりました。加えて、湯●(タン・ミャオ)24歳のパワフルスパイク、ディフェンスの腕がどう発展しているのかも見ものです。