張国立
 まさに張国立(ジャングイリー)こそ私の好み。身長182センチのガタイのいい身体でニヒルなちょい悪な大人の雰囲気。それだけではありません。
 貧しかった中国でチャイナドリームをかなえた国民的ヒーローなのです。
 貧しい家に生まれた張国立は天津市で鉄道の工事現場で働いていました。16歳から労働現場で働き始め、しばらくして軍隊の広報部に所属しました。
 1955年1月17日生まれの52歳(17日以降掲載と考えて)、文化大革命の経験者です。経済が成長するとともに自身も成長し脚光を浴びた中国そのものを象徴しているかのような人なのです。
 なんといっても趣味は? と聞くと「ただ休ます働くこと」だと答えています。最近の若者とはちょっと違います。
 30歳を前にしてドラマ「弯弯的石径」に出演、その後は、四川人民芸術劇院の俳優となりました。それからは映画に出演、「八卦蓮花掌」の主演作が評価されたのに続き、の葛優らと共演した映画「頑主」で一躍注目されました。
 南極での調査隊に同行し記録映画撮影に参加するといった厳しい貴重な経験をした後は活動拠点を北京に移し本格的に階段をのぼります。94年に乾隆帝を演じたドラマ「宰相劉羅鍋」が大ヒット、10年以上の修行をふんでやっとの思いで本格的な大スターになったのです。それからは96年のドラマ「宰相劉羅鍋」の乾隆帝役で百花賞最優秀男優賞を獲得するなど、たくさんの賞をもらいその地位を不動のものにしました。
 とくに張鉄林、王剛と3人は「鉄三角」と呼ばれ、息の合った絶妙なやり取りでファンを確定しました。だけどやっぱり張国立がダントツなのです。
 昨年、始めてコミカルなタッチの「第601 個電話」で監督としてもデビュー。自身も今までとは違う三枚目の親父の役でとして出演しています。
 最近は妻で女優の鄧.(ドン・ジエ)と二人三脚です。いつまでも売れ続ける国民的ヒーローは夫婦で人気を維持しています。スター同士の夫婦でも二人でもっと活躍を広げることができる、といった意味でも後輩たちの憧れのもとなのです。