フライトアテンダントとしてヨーロッパやアメリカ、アジアなど香港を基点に世界38カ国を股にかけて飛んでいたのは24歳のころでした。いろんな国に行くのも楽しいけど、もうそろそろ2回目の訪問です。現地の乗客のお世話や現地でのバーゲンの買い物もそろそろ飽きたなぁ~と思い始めていました。
 ちょうどそのころ、同郷の幼馴染のボーイフレンドに出会いました。いっけんお坊ちゃんに見えるさわやかでルックスのいい男性、いつもフェラーリを飛ばして家に迎えに来てくれ、夜景の見えるレストランで食事を重ねていました。
 彼は独学で広東語を覚えペラペラ。そして、日本にある親の会社の子会社を自分の力で、香港で設立したのです。現地の会社にまで営業展開をし、経済が成長している香港で、どんどんビジネスを展開していくのがわかるのです。
 そんな中、私は、世界のデパートを行き着くし、クレジットカードで自分の買い物が終わったかと思ったら、友人たちに頼まれたブランドのお土産を買うために現地での時間を費やしていました。
 今おかれている状況は、彼にどんどんおいていかれる…。せっかく豪州の大学で勉強したビジネスを忘れていく…。
 そんな不安から、私はフライトアテンダントの仕事を続けながらできるビジネスの感覚を忘れない仕事=「マンション投資」を思いつきました。90年代前半の香港では、数百万で購入したマンションが10倍していた時代です。それからは節約に励みます。タクシー代も電気代も節約しボーナスも手をつけずに、頭金を貯めました。それでも香港のマンション価格は東京よりも高く、結局、日本で購入することにしました。
 ちょうど、数年後、新幹線が開通することが決定していた地域です。オフィス街まで徒歩10分で通える中古のワンルームマンションです。実は都市部でも利回りが高いのはワンルームなのです。あれから10年ちょっとが過ぎましたがローン返済も終わりサイドビジネスのひとつになっています