ニュースから
 中国の政府系ファンド、中国投資有限責任公司(CIC)が米保険大手AIGの傘下のアリコの最大49%、買収額は105億ドル(約9900億円)を出資する。保険料収入の7割を日本支社が占めるため、中国が日本の保険市場に参入することになる。
 そもそも中国の政府系ファンドは外貨準備高の流出のために設立された。これまで米国債に投資していたのを、集中、為替リスクなどにより長期的なポートフォリオを確立するため2007年9月に登録資本2,000億ドルの100%国有の政府投資ファンド:中国投資有限公司(CIC)を設立した。
 これまで米国最大の大手投資会社PEファンド:ブラックストン・グループとモルガン・スタンレーへの出資しているが61億ドル約6200億円)の評価損を出している。中国の国有大手エンジニアリング会社「中鉄」の香港市場IPOで1億ドルH株投資(出資比率約1.6%)である。
 今後は、中国が欧米企業に出資、買収か合弁しながら日本に進出してくるケースが増える。
 そのほかのニュース
①日銀は21日に金融政策決定会合を開き政策金利を現行の年0.3%に据え置くことまた、企業が資金調達に使うコマーシャルペーパー(CP)を担保とする資金供給を増やすほか、資金繰り支援策をまとめる方針を確認した。それでも10月の倒産件数、13%増で負債額は2倍になってますから歯止めがかかるといいですが金融政策による効果がこのところ見えないのが現状。
②米大手銀シティグループが証券大手ゴールドマン・サックスなどとの経営統合や部門売却を検討していると、複数の米メディアが20日報じたことで株価への影響はあったが、シティ株は過去1年間で84%下落。20日は前日比26%の急落で、5ドルを割り込んだ。今後、かつての日本のように大手銀行の再編がすすむことが予測される。
 トピックス
 日本も円高傾向が続いていますが、中国の人民元も切り上がっている。2005年7月の人民元為替レート改革前の8.28元から比べるとこのところの6.83元まで2割近く上昇している。(2ヶ月間は6.83元の推移)さらに市場では切り上げの噂がでている。人民元が切りあがることで人件費が上がり製造業など多くの産業が打撃を受けていますが、中国の海外留学市場は急速成長を続けている。例えばイギリスにわたった中国人学生は昨年は前年比2割増加の2万3000人でしたが、今年はそれの倍以上に増えいる状態。1月から6月のビザ申請者の数は昨年同月期に比べて46%増加と、昨年の2倍に増加している。留学費用が下、学費だけでも2割ほど下がっていること、また欧米の大学の経営が悪化し留学生枠を拡大していること、失業率は4%に達していますが、今年の大学新卒者が就職難に陥り、ステイタスを維持するめに海外に留学を選ぶ人が増えている。さらに大学でも中国株のディトレーダーをしている「大学生トレーダー」もまじめに大学の授業に戻ってくるようになり、株で儲けた資金でネットで店を出していた学生も儲からなくなり、またアルバイト先でリストラにあったり、マジメに授業に出席するようになった。