4月1日、新年度のスタートです。この4月から変わるものの一つにスーパーの営業時間の短縮や百貨店の定休日の復活などがあります。
(※皆さんが普段お買い物をされるスーパーやデパートでもこういった変化があるのではないでしょうか?)
 そこで今朝は、生活経済ジャーナリストの柏木理佳(かしわぎ・りか)さんに“流通業界に訪れている変化”についてお話しを伺いたいと思います。
■ ・おはようございます。
*まず、スーパー大手の一つイトーヨーカドーが一部店舗で閉店時間を1時間早めたり、三越や伊勢丹と言ったデパートで定休日が復活するそうですが・・・  この背景にはどういう変化が?
 まず、①「生活スタイルの変化です」=景気低迷によりバブル期の「夜中でも買い物したい!」という消費者の要求に少しでも答える形で、閉店時間が延びてきましたが、今は家の中にこもっている「巣ごもり」状態でそんな人は少なくなった。
②いろんな物が世界中から手に入る時代になり、デパートで買い物することがステータスでなくなった。→実際、デパートが込むのは会社帰りの平日の夕方と土日。平日の昼間はほとんどお客がいない状態。
③ネットで買えるようになり、「1時間で全部を見て回れるといったデパートの魅力」がなくなった。
*お店にとってはコスト削減の狙いが大きいかと思いますが、「サービスレベルの低下」、
「客離れ」という現象にはならないのでしょうか?
○今はネットでなんでも購入できる時代になり、景気が悪くなればなるほどネット利用する人が増えている。遅くまで開いているデパートの存在そのものが、ありがたく感じられなくなった。
(もともと欧米では金融危機の前から、デパートは5時には閉店。日本が過剰なサービスを提供しすぎていた。これからはすべての分野においてサービスの簡素、時間短縮がすすむだろう)
○デパートにとってみたら、夕方の大事な顧客が離れる懸念はありますが、それでもコスト削減のほうが現状は先決。
* 既存の流通形態の売上頭打ちの状況で、小売業が取るべき方法はどのようなものがあるでしょうか?また、それに対し消費者はどのような行動が求められるでしょうか?
○いわゆる総合デパートが、若者向け、中高年向けといったように顧客によって特徴を出していたと思いますが、これからは効率さを求めて「夕方4時から8時までだけオープンする」など差別化が必要。
○小売店を始め流通側は、だらだら店を開けておくのではなく、人の集客力のある時間帯、短時間に集中して、そのときに必ず買い物してもらう、そのチャンスを逃さないようにオリジナル商品の開発、キャンペーンの展開などが必要。
○消費者側は、情報収集をしながら「良いもの」を選別する「目」を肥やすこと。
ありがとうございました。
「KONICA MINOLTA MORNING VISION」
今朝は、“流通業界に訪れている変化”について、生活経済ジャーナリストの柏木理佳(かしわぎ・りか)さんに お話を伺いました。