Q前回は、金型製造器具メーカーで営業事務をしている27歳のAさんが、今の仕事内容を30の項目に分類し、自分の興味が秘書業務にあることに気づきました。ただ、前回分かったのは、「なんとなく興味があるかも?」程度。そこで、今回は本当に興味があるのか、秘書業務をするとしても、どんな業界に転職すればいいのか、といったことを深堀りしていきます。
■不景気のこの時期、本当に転職活動していいの?
Aさん「前回先生に相談したとき、私って本当は秘書業務に興味があるんじゃないかということが分かりました。私自身、とっても新鮮な発見だったんですが、この不況下、なんとなく興味があるというだけで秘書を目指して転職活動をしていいものか正直迷っています。」
リカ先生「そうですね。もちろん、よく考えた上で活動した方が良いと思います。おっしゃるように、Aさんは秘書の仕事に興味があるかも?という程度でしたが、転職する前に本当に興味があるのか、まず考えてみましょう。まずは、下記の○の図をみて。○はあなたの時間とお金と興味です。」
Aさん「時間とお金と興味? 転職とどんな関係があるんですか?」
リカ先生「どんな関係があるかは後で分かるわ。あなたの過ごしている時間、使っているお金をちょっと考えてみましょう! まずは使っているお金の内訳を教えて」
Aさん「え~と、まず毎月使うお金の内訳は…
・家賃7万円
・外食5万円
・食品2万円
・保険1万円
・貯金1万円
・洋服8000円
・スポーツジム7000円
・タクシー代5000円
・メイク5000円
・ヘアカット代5000円
・ファッション雑誌1800円
・生活雑貨1000円
という感じです」
・家賃7万円
・外食5万円
・食品2万円
・保険1万円
・貯金1万円
・洋服8000円
・スポーツジム7000円
・タクシー代5000円
・メイク5000円
・ヘアカット代5000円
・ファッション雑誌1800円
・生活雑貨1000円
という感じです」
リカ先生「具体的な使い道を挙げてみてどう思った?」
Aさん「う~ん、無駄なものをあれこれ買ってるなあ…と反省しちゃいました。」
リカ先生「そう(笑)。でも、実は『お金の使い方=あなたの興味』なのよ。早速、○の中に書きこんでみて。それでは、次に時間について考えてみましょう。あなたは何に時間をさいている?」
Aさん「会社から帰宅すると8時頃、テレビを見て、料理をして、ご飯を食べて、ぼ~っと過ごしたらあっという間に一日が終わってしまいます。洋服やインテリア雑貨が好きなので、休日はウィンドウショッピングをしに、出かけることが多いですね。英語をちゃんと話せるようになりたいから、本当は英会話にも通いたいんですけど、なかなか続かないから…。結局、何もやらずにムダに時間を費やしている気がします。書き込めるのはテレビ、料理、買い物かな。キャリア診断には、あまり役に立ちませんね。」
リカ先生「どうかしら。では、先に進んでみましょう。興味の○はどう埋める?」
Aさん「前回の相談で興味があることが分かった秘書のお仕事、それから料理や英会話、ファッションですかね。ファッションには結構興味があります」
リカ先生「なるほど。これで3つの○が埋まりましたね。この図を見てどう思う?」
Aさん「私って、お金にも時間にも興味にも“ファッション”が入っているんですね。こうして、一つひとつ分析していくとすごく分かりやすいです。この3つが一致するのが私にとっての適職なのでしょうか。ファッションにまつわる仕事というと、販売なのかしら?」
リカ先生「たしかに、ファッションにまつわる仕事というと、販売が第一に浮かぶけれど、ファッションの仕事の幅はそれだけではないのよ。消費者のニーズを的確に捉え、何を売るかを考えること、またどんなものを仕入れてくるかを考えることは、最終的には貿易にまでつながるの。ファッションの貿易会社に秘書として勤務する方法もあるかもしれないわね。」
Aさん「ファッションには興味があるけれど、いきなり全く知らない業界に入ることができるんでしょうか。」
リカ先生「まずは、ファッション業界の専門新聞を読んでみましょう。会社に入ったら毎日読まなければならなくなるんだし、意味は分からなくてもいいから毎日読むことが苦痛でないかどうか試してみて! たとえば、専門紙としては日本繊維新聞、繊維新聞ニュース、週刊ファッション情報ニュース、メルマガもあるのよ。毎日続けて読んでみることね! それからもっと興味が湧いてきたら次は実践に向けて資格のパンフレットを取り寄せて転職準備を実際に進めて行きましょう。」
Aさん「資格取得は難しそうだけど、2~3年かければなんとかなるでしょうか。知識をしっかり身につけて、他業界に転職するための準備をしっかりしていきたいと思います!」
▼リカ先生の本日のお告げ▼
興味は何気なく使っているお金や時間から見えてくる
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