J WAVE TOKYO
MORNING RADIO
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2012年5月1日
■別所 先日、日産自動車が高級車ブランドの「インフィニティ」を2014年から中国で生産することを発表しました。
日本に比べて安い労働力を確保できるため、大企業だけでなく
中小企業の工場も 工場移転の動きがありますが・・・一方で、中国の労働者の賃金については上昇を続けているのが現状です。
今朝は、日本企業の工場も多く存在する、中国の労働力コストについて、中国経済ジャーナリストの、柏木理佳(かしわぎ・りか)さんにお話を伺います。
おはようございます・・・中国の労働力コスト、実際にどれくらい上がってきているのでしょうか?
現状)★主要都市の最低賃金はすべて引き上げられ、
2006年時点で上昇幅は平均で17.8%、最高46%UP。
広州では2006年9900円→2012年は11130円
。2009年、12000円、2010年、13200円、2011年、15840円、2012年は18000円と6年で2倍近くに。
政策)★第12 次5 カ年計画(2011 ~ 2015 年)」所得拡大として年平均伸び率を前5 か年計画期の5%から7%以上に引き上げている。⇒少なくとも3年間は賃金上昇が続く。
労働力そのものも減少?
理由)★具体的には「ルイスの転換点」を超えた(2011年)=
あり余っていた安い労働者が、ルイスの転換点を超えて、今度は不足状態に陥っている。
背景)★中国経済は、農業から工業へ移行し、農業人口=出稼ぎ労働者が3割近くも減少。
今後)★ルイスの転換点を境に、労働者の賃金があがる。
豊富な労働力と、安い労働力コストで、中国は外国企業などの誘致を行い、経済成長を遂げてきたわけですが・・・こうした現状を踏まえると、今後、日本の企業を含め、中国に工場を持つ企業は、中国から外へと出ていくことになるのでしょうか?
すでにベトナムなどに移行した企業もあるが、設備投資にかなりの金額をかけた企業は簡単には撤退できない。賃金は上がり、企業にとっては負担が増えるが、所得が上がれば消費が増えるため、中国市場13億人のマーケットという魅力は残っている。
KONICAMINLTA MORNING VISON、今朝は、上昇を続ける中国の労働力コストについて、中国経済ジャーナリストの、柏木理佳(かしわぎ・りか)さんに、お話を伺いました。