TOKYO FM クロノス追跡 
今年のゴールデンウィークをめぐるお財布事情
2016年5月3日火曜日朝7時20分~
端的に、今年のGWの消費者のお財布の紐は、節約傾向が続いているため財布の紐は非常にかたい!。
全体的に海外に旅行する人の人数は増えています。数字で言えば64万人。
これは2年連続で過去最高を更新、海外旅行者は1割も増えています。
国内では、ガソリン代が安いのでドライブ需要も後押ししています。
ただし!使うお金は減っているんです・・・
海外旅行では1人、4千円減っており25万9千円が平均となっています。
なので国内旅行も、1泊2日のプチ贅沢が中心です。
また、注目なのは、遠出をしない、いわゆる巣ごもり派では、GWに買いたい贅沢品が、なんと「食品など生活必需品」!
特に男性は、録画していたビデオを鑑賞したりお金を使わない生活に徹底している人も増加中!
さらに主婦はGW中、3万円以下の支出しかしないという人が5割近くを占めています。
プチ贅沢品としては、これまで我慢していた節約をやめて、近場のスーパーで食品、少し高めのビール、
ベビー用品、子供服など生活必需品を購入することとしています。
昨年に比べ、GWの日数でいえば、最大で5日間も増えているので、消費がもっと増えてもいいはずですが、
巣ごもりインドア派でも、平均で4万7千円ほどの出費で昨年より5千円増えただけです。
1日千円しか使わないという計算になります。10年前でしたら4倍ほどです。
こうしたデータをみると、やはり節約傾向。GWといえどもちょっとお金を節約したいという気持ちが働いている感じですが、
その背景は・・・
3月の消費支出が減少(前の年より5%減少、1世帯30万円)。
特に、「消費者態度指数」、つまり消費マインドが、このところ下がっています。
消費者態度指数とは、内閣府が毎月発表しているものですが、
この数値が50以上だと消費マインドが上向いたといえます。
3月の最新データーはかろうじて40ポイントをこえ41.7ポイントでした。
「マイナス金利」の実施により、そんなに日本経済は悪化しているのかというマイナスの心理的影響が強まり
さらに節約思考を強めているのです。
中でもエンゲル係数が高く食費の支出が負担になっていることがわかります。
そのため、一部のアウトドア派を除くとGWの休みのプチ贅沢は、
「いつも節約して我慢して買えなかった物、生活必需品を買いたい」という意識につながっているのです。
    
ちなみに、今年のGWのデータをいろいろ見てみると、「10連休」を実現できるという人は、どうやら全体の1割にも満たないよう。
10連休をとるためには、きのう2日(月)や6日(金)に有休をとる必要があるのですが、
日本人の有給休暇の消化率はあいかわらず先進国でも最も下のランクです。
一方、有休をとることに罪悪感を感じる人の数は、世界でもトップクラスというデータもある。
ここから改善していかないと、消費は増えないのかもしせませんね。