5月14日16時~
FM ヨコハマ「E-ne!~good for you~」
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「アグリーカルチャー」
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Q 上海万博がもたらす経済効果について、生活経済ジャーナリスト柏木理佳さんにうかがいます。上海万博は「より良い都市、より良い生活」をテーマとしているので、今日は中国の環境面についてお聞きします。
今回の上海万博はエコ博覧会といわれるほどに、各国エコロジーを意識したパビリオンを作っていますが、中国の中でも、今エコが大きな課題になっているんですよね。
上海市は2008年から生活ゴミを4種類に分別することを推進しているが、私が訪問したマンションでも一棟ごとにゴミの収集所があるのではなく、集合住宅の40棟ほどの全体の門の隣においてあるのみ。ゴミの分別もされておらずその場で燃やしていることもありました。ちょうど小学校などにあるゴミ焼き場のような印象。
繁華街、南京路にあるゴミ箱も除いてみると、ゴミの分別もまだされていない。
愛知万博を参考にし、設置するゴミ箱を透明にすればいいなどの意見も出されてはいるが、浸透は遅い。
電力不足の中国では火力発電が7割で石炭の消費に依存しているため空気が汚れている。
大気汚染対策は考えている
⇒埃が多いため、北京五輪のときと同様に、上海市では、清掃用のトラックが毎晩走っている。強い水圧でホースから大量の水を道路に噴射させ、ブラシで汚れをとっている。
Q 車や家電などで急速に日本にキャッチアップしてきている中国ですが、環境面でも今後そうなっていきますでしょうか?
トイレの汚染処理、流れが悪く、トイレットロールも硬くて日本のようにやわらかくない。紙を汚物と一緒に流すと流れなくなる現状⇒日本と同じように浸透するまでには時間がかかる。
安全な飲み水を受けられない人が3億人いる。中国環境保護省は、河川や水路の45%が、人が触れるだけでもひどい水質レベルと判断している。
日本でも水俣病など四大公害病は1950年から70年にかけて発生、大阪万博以降、環境への取り組みが本格化、問題視されるようになった。中国の公害も今のところまだそこまで大きく問題視されていないため、万博以降さらに問題視されることになる。
私が取材した日本企業でも「バブル崩壊前に今のうちに利益をあげてもうけておかないと後がない」と環境を無視した取り組みをしている人も。
水質汚染チェックなどをし、環境に違反した企業は環境省のHPでリストアップされている⇒世界に名だたる企業も多く指摘されている
⇒中国だけの問題ではなく進出企業への責任も問われる。
Q 今、まさに消費を謳歌しはじめている中国の人にとって、エコロジーという考え方は定着していきますか?
家電製品の省エネ対応→日本では99%浸透しているが、中国では値段が高いため、5%以下しか浸透していない。
政府が省エネ製品には補助金をつけているが浸透率低く、個人消費化の意識が低い。
⇒しかし、小売店などでビニール袋ではなく紙袋を利用するところも増えている。環境問題が世界に批判されて始めて本格的に浸透することになるのでは!!
⇒日本企業にとってはチャンス。値段が高くても環境製品を買うことがステイタスになる製品を販促して欲しい。
Q 今回は上海万博をきっかけにお話をうかがいましたが、これから中国に遊びに行こうかなーと思っている人へ、柏木さんがオススメするとしたらどこですか?
上海から近い、ついでにという意味で・・上海から電車で一時間の蘇州、やや古い昔ながらの中国、東洋のベニスと呼ばれていて運河がきれい。近代的な上海空港だけでなく出稼ぎ労働者が大勢座り込んでいる上海駅にも行くと中国の現状がわかる。
⇒国内外、旅行ブーム、出会い系旅行版もある。
柏木さん、ありがとうございました。