退職金を貯金、ネットバンキングの橋田さん
 M外資系の広告代理店を去年退職したばかりの橋田光夫さん(61歳)は、今は自分で会社を経営している。
 困ったことは、会社のゴールドのクレジットカードが使えなくなったこと。見栄をはれなくなった。年間費無料のVISAカードを始めて自分で作ったという。
 「定年後は当然のことだが会社の名刺も使えなくなった。未だに引き続きつきあってくれる人はほんの数人だけど、そのコネクションでなんとかつながっているよ」
 引き続き代理店としての今年の仕事の年収は400万円以下だろうとため息をもらす。
 退職金は600万円しかなかった。
 「若いときから自分の仕事っぷりは、この業界では注目されてね。ヘッドハンターされて転職を繰り返してたんだ」
 橋田さんは、外資系の保険会社から中小の広告代理店、それから英語を勉強して年収の高い外資の広告代理店に移った。すでにその時42歳になっていた。
 「誤算だった。退職金の数字のことなんか考えられなかった。翌年の年収のことで頭がいっぱいだったよ。毎年年収の交渉してたんだから。年収は1500万円もらってたときもあった。全部使っちゃったもんね」
 橋田さんは退職金を未だに貯金している。事務所の経費と接待費など毎月30万円の出費があるから、いつまで持つかな? と、不安がる。
 定年して始めて節約を考えたことがネットバンキングだそうだ。
 「ATMと同じ振込みの取引をインターネットでできる。振込み手数料は毎月5件までは無料。自宅のローン9万円と下請け会社にもネットで振り込んでいる」
 確かにこれだけで年間2万円は節約できる。それだけではない。橋田さんは自動車保険の契約も見直した。新規にネットで申し込んだから3000円もディスカウントできたとう。
コレクションはネクタイ
 色が黒くていっけんサーファーに見える福永さんは、派手な黄色のネクタイをしている。グッチのブランドで1万円以上したそうだ。
 ネクタイ集めが趣味であれこれ200は集めたという。
 「『プレゼント何が欲しい?』と聞かれたら、必ず『ネクタイがいい』と答えるようにしてたら、いろんな女性にもらったんだよ」と豪語する。
 去年まで小遣いは7万円だったそうだ。ボーナスが出たり自分にごほうびを上げたいと思ったら、バラエティに飛んだ赤や青など色とりどりのネクタイを選んでいたが、今の小遣いは3万円だから、めっきり買わなくなった、オヤジになったと嘆く。
 仮に1本が1万円だとしたら200万円。5000円でも100万円になる。もうこれだけあれば十分でしょ!。まだ欲しいの?
橋田さんのこづかい帳

  月額 30,000
ランチ代  
  (パン&コーヒー) 12,000
  飲み代 17,000
使途不明金 4,500
     
  小計 33,500
  収支 ▲3,500