2007年問題団塊の世代は金持ち?
 私の周りの団塊の世代のオヤジたちが定年をむかえます。
 私の父親の世代の昭和22年から昭和24年に生まれた団塊の世代、約700万人が段階的に定年をむかえます。ちょうど数年前にこのデーターを調べたときには1000万人近くでした。つまり少なくなった分だけ、残念ながら死亡してしまったということになります。
 子どもを生まなくなった2000年から2002年は、同じ2年間だというのに、団塊の世代の半分の350万人しか生まれていません。いかにこの団塊の世代が数で勝っているか、そしてマーケットが大きいのか、そして社会に与える影響が大きいのかがわかります。
 確かに私の場合も、幸か不幸か、どこに行っても出会う人は団塊の世代の男性ばかりのような気がします。どこの企業を訪問しても、10分前に着いて現場の担当者を待っていると、その間、なぜか部長クラス以上の団塊の世代の方が前座の役目をしてくれます。どうでもいいくだらないたわいのないお話をして部下がくるまでつないでくれます。
 でも、馬鹿にしてはいけません。ベトナム戦争や学園紛争、70 年代のウーマンリブ、ビートルズの流行を生き抜け、高度成長時代をつくりあげた世代です。
 それにお金を持っています。
 団塊の世代の平均の退職金は1700万円、60兆円ほどといわれています。
 団塊の世代の少し下の50歳前後はちょい悪親父系が多いのに団塊の世代はお世辞でもイケテイル人が多いとはいえません。おしゃれも知らずに遊びも知らずに集団就職をしてがむしゃらに働いてきた純粋な世代なのです。こんな大金を手にするのは初めてのこと、急に「僕はお金持ちなんだ」という自慢話をしていたかと思ったら、今度会ったときには「騙された~」と嘆いている人が私の周りにはたくさんいます。
 そんな親父に同情して、そんなことのないように、退職金は分割でもらうよりも一時金でもらったほうが税金が安くなるなどお得なお金の情報を「2007年問題定年後のお金のもらい方はどうなるのか」(青春出版社・6月28日発売)として書きました。
 2007年問題の本当の恐さはこれからです。
 2007年まで待てば年金の半分が妻がもらえる年金制度がかわるため熟年離婚が増えます。また、お金に無頓着な団塊の世代はもっと賢く退職金をもらい運用しなけばなりません。妻には逃げられ、お金はなくなったら料理もできないから飢え死にするしかありません。どんなに威張ってみても妻も部下ももういないのです。私に泣きつく前にこの本読んで下さいね。