「中国の女性はたくまして気が強い」と中国人の男性からよく愚痴を聞かされます。
その背景いんは、旺盛な生活力があるように思えてなりません。夫婦の共働きは常識ですし、リッチな若者層ではお手伝いさんさえ雇うようになっていますが、 収入はそれぞれが自分の銀行口座を持って管理し、支払いは必要に応じて出し合います。日本のように奥さんが一括管理するケースはいたって少ないようです。
ご存知のように中国は「夫婦別性」をとる人が多く。性は女性が選択できますが、大多数は結婚してもそのままの性を使い働いています。
経済発展著しい上海の郊外地区で2004年末までに登記された民間会社は約30万社で、前年同期に比べて4割も増加しましたが、その3分の1は女性です。
では、日本はというと民間の企業の管理職でさえ、まだ1割にも達していません。
中国の女性経営者として有名なのは、アメリカのフォーブス2003年版の中国大陸富豪番付で資産約48億元(約624億)とされ、5位にランキングされた陳麗華さん。1941年、清朝貴族の娘として北京で生まれた陳さんは、紫檀の家具に囲まれて育ちましたが、文化大革命の後、香港に移住して始めた家具店がヒット。貿易、不動産など幅広く事業を手掛けて億万長者になったのです。
中国の女性の進出は何も経済界に限ったことではなく、政界など各方面でも顕著です。
例えば、日本の国会にあたる全国人民大会(全人代)には、2977の議席がありますが、このうち5人に1人に当たる22%を女性が占めています。日本の場合は%ですから比較になりません。
そんな働く女性のよりどころとなっているのが、その昔、毛沢東が話した「天の半分は女性が支えている」という言葉。多くの女性は、この言葉に勇気を与えられているといいます。
豊かになった中国で、女性たちが毛沢東の言葉に発奮しているとは面白い現象ですが、日本ももう少しなんとかならないものでしょうか。