マネー運用に目覚めた広中秀雄さん

 
 
マネー運用に目覚めた広中秀雄さん
 M出版社の営業部に勤務する広中秀雄さん(51歳)は、年収1200万円。それでもいつもランチ代は割り勘、ご馳走してもらったことがない。
 数年前、結婚し子どもが生まれたばかりだとかで、急に資産運用に興味を持ち始めたのだそうだ。
 資産運用の内容は、株式投資が500万円。「このところの日経平均が上がっているため40万円ほど資産が増えた」と喜んでいる。
 ところが負の資産も多い。頭金
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現役という言葉にしがみつく

 
現役という言葉にしがみつく
 Kフランチャイズ株式会社の平均勤続年数はたった10年。10年間勤務した場合の退職時にもらえる金額は約200万円。つまりこの会社の平均の退職金は、200万円ということになる。
 「他の外食産業では、退職金を支払わない会社も多いようだから、800万円の退職金はマシなほうなのだろう。
 というのは新卒から30年間、社員としてKフランチャイズ株式会社で働いている小林伸幸さん(52)。
 外食
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老後の生活費のこと年金の間違ったかけかた野中さんの例

 
老後とは60歳まで?
 「老後の生活費のことは考えているつもりだ」と、豪語するのはSメーカーの子会社に勤務する年収700万円、小太りの52歳の野中信之さん。90歳の母親の足が日増しに悪くなり老いていく姿を見ているから、ちゃんと老後のことは考えているという。
 「毎月2万円ずつ60歳まで払い続ける『拠出型企業年金保険』に加入しているから、60歳から毎月15万6000円ずつもらえるんだよ。今の生活費は毎月約3
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地震が恐いおやじ

地震が恐いおやじ
「地震は恐い。すべてを失う」と、1030万円をドブに捨てることになっても、わざわざ免震マンシンに買い替えたのは、放送関連会社の高田正さん(50歳)。
マンションには苦い思い出があるようだ。
「『自由な空間が欲しい』」と新妻にせがまれた35歳、いわれるがまま千葉市花見川区の築4年の2LDKマンション2290万円を購入した。それなのに、数ヵ月後、姑と喧嘩、妻は出て行った」
と、悲しそうに離婚
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退職金、副収入1500万円の水野さん

 
毎月100万円の副収入を
4年前に自宅を改造したローンが1億3000万円も残っているというのに、悲観な顔もしないで淡々と話すのは代理店勤務の水野達之さん(56歳・仮名)。
 56歳は、はっきりいって若くない。それなのに1億3000万円もローンが残っている。驚いている私をよそに水野さんは続けた。
 数年前に『成果主義』という言葉が流行りだしたときに、あ~、もうすぐ俺たちの世代は終わりだ。肩たたきのときがくるな
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退職金ゼロでもこずかい6万円は維持

退職金ゼロでもこづかい6万円はキープ
 「もうあと2年で会社は辞めることになると思う」
 と、ボソボソと話すのは、年収750万円の杉野敏孝さん、IFT会社に勤務する53歳。
 「ITソフト開発会社は若い人を欲しがっていて活性化を図りたいんだよね。僕は窓際族だし、必要ないと全員から言われている気がする。通常定年は60歳だけど、僕はあと2年で55歳になる。会社からはそれを一つの区切りとみられているのがわかるよ」
 会
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退職金でマンション購入

退職金でマンション購入
 私の周りの50代~60代の男性は、いつも自信に満ち溢れている。私と同年代の頼りない最近の若い優柔不断な男性とは違う。
 それでも一つだけ不安なことがあるという。それは、「定年」を迎え現役でなくなるということ。そして自由に使えるお金が少なくなるということだ。
 武本電工の発電所研究員の川元義彦さん(55歳・仮名)の場合は、早期退職金の条件で退社を決意した。
 「2年間の出向で今の会社に来て
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